時計の卸売を探している方に：価値ある高級時計を効率的に仕入れるには

公開日 : 2021.04.30

更新日：2021.06.10

時計の卸売を探していますか？

ロレックス、パテックフィリップ、オメガ…高級時計の市場での人気は留まるところを知りません。バイヤーにとって、「顧客に人気の高い商品を、効率的に安く仕入れる」ことは命題です。人気の高級時計を仕入れるために、常に良い卸売業者を探しているバイヤーは多いでしょう。

また、デジタルが普及したいま、仕入れの新たな選択肢としてネットオークションに参加するバイヤーも世界的に増えています。

この記事では、卸売業者との取引と、ネットオークションの両方を活用し、価値ある高級時計を効率的に仕入れるためのポイントを紹介します。

時計の卸売とネットオークションの違い

一般的に、バイヤーが時計を仕入れるルートには以下のようなものが挙げられます。

・卸売
・オークション（リアルオークション & ネットオークション）
・展示会
・ECサイト
・フリーマーケット

なかでも卸売は、これまで多くのバイヤーにとって時計を仕入れる手段の中心的存在を担ってきました。しかし、2020年のコロナ禍以降、日本を中心にネットオークションのサービスが充実してきており、ネットオークションを新たな仕入れ先の一つとして活用するバイヤーも増えています。

良い仕入れルートを多く持つことは、バイヤーにとって大きなプラスとなります。では時計を仕入れる際、卸売、ネットオークション、それぞれをどう活かしていけば良いのでしょうか。両者の活用メリットを整理してみましょう。

時計の仕入れに卸売を活用するメリット

卸売は、日本国内ではバイヤーがアポイントをとって卸売業者を訪問し、交渉・取引を行うのが一般的です。また海外では、卸売業者が直接時計を持参し、飛び込みで訪問販売するようなスタイルが主流です。

時計の仕入れに卸売を活用することは、バイヤーにとって以下のようなメリットがあります。

時計の仕入れに卸売を活用するメリット（1）：スピーディーに仕入れることができる

卸売は、卸売業者とバイヤー間の直接取引で、１対1 の価格交渉が基本です。このため、1日もあれば取引が成立するケースがほとんどです。ネットオークションの場合は下見期間や入札期間を経るため、ある程度の時間を要します。比較すると卸売の方がスピーディーに時計の仕入れを行うことができるといえるでしょう。

時計の仕入れに卸売を活用するメリット（2）：少ないリソースで仕入れることができる

卸売の場合、卸売業者との1回の商談で、多くの時計をまとめて仕入れることができます。労力を最小限に抑えて量を仕入れることができるため、バイヤーの人数が少ない組織など、時計の仕入れにリソースを割きにくい場合に有効といえます。

時計の仕入れに卸売を活用するメリット（3）：安定して欲しい商品を仕入れやすい

卸売業者は、卸先のバイヤーのニーズに合わせて商品を提案してくれるため、一定のブランド、価格帯の商品が集めやすい傾向があります。同じような商品を安定して仕入れたい場合は、卸売の活用が適しているといえるでしょう。

このように、卸売の活用には多くのメリットがある一方、バイヤーにとっては以下のような課題もあります。

・場所や時間に制限がある

対面での取引となるため、商談時間の確保が必要です。また場所も限定されてしまうため、近場の卸売業者との取引が主となりがちです。

・交渉術や経験値を必要とする

卸売業者との商談で取引価格が決まるため、各時計の相場の把握が不可欠です。また有利に交渉を進めるスキルなど、業界での経験値も求められます。

・一点買いが難しい

卸売業者と取引を行う場合、まとまった量の時計を取引することが一般的です。そのため、商品を一点買いするなど少量での取引が難しい場合があります。

・見ることができる商品に限りがある

基本的に、卸売業者が提示する（陳列する）時計から仕入れるため、確認できる商品数に限りがあります。

時計の仕入れにネットオークションを活用するメリット

次に、ネットオークションが時計の仕入れにもたらすメリットについて見てみましょう。

日本では、かねてより中古ブランド品のオークション（リアルオークション）が盛んに行われており、高級時計の有力な仕入れルートとなっていました。そんななか、2020年のコロナ禍をきっかけに、リアルオークションのオンライン化が進行、世界各国から容易に参加できるようになりました。現在ではネットオークションを新たな仕入れルートの一つとして活用するグローバルのバイヤーが増えています。

時計の仕入れにネットオークションを活用するメリット（1）：場所や時間に縛られず仕入れができる

ネットオークションは、下見・入札期間（※）内の都合のよい時間に都合の良い場所から参加し、時計の仕入れを行うことができます。時間や地域が限定されないため、世界中から参加が可能です。

※STAR BUYERS AUCTIONの場合、下見期間が約１週間、入札期間が約6日間

時計の仕入れにネットオークションを活用するメリット（2）：相場が見えやすい

ネットオークションは商品ごとにスタート価格が設定されており、入札による価格の推移も確認することができます。参加者からの人気が入札価格として反映されるため、市場価値に即した価格になりやすく、相場の知識が少ない方でも参加しやすいといえるでしょう。

時計の仕入れにネットオークションを活用するメリット（3）：交渉が不要

ネットオークションでは、金額を入力しクリックするだけで入札が完了するため、業者との価格交渉などが不要です。交渉に苦手意識のある方でも参加しやすいといえます。

時計の仕入れにネットオークションを活用するメリット（4）：欲しい商品をピンポイントで狙える

ネットオークションは時計1点からの入札参加も可能なため、ピンポイントで欲しい商品を狙うことができます。急な顧客ニーズの変化などにも柔軟に対応しやすいでしょう。

時計の仕入れにネットオークションを活用するメリット（5）：豊富な商品を見ることができる

出品されている商品をすべて見ることができるため、多くの時計を比較検討でき、仕入れの選択肢の幅が広がります。

時計の仕入れに、卸売とネットオークションを活用する

ここまで見てきたように、卸売とネットオークションはそれぞれにメリットがあります。

従来、海外では卸売のみで時計を仕入れることが一般的でしたが、先述のように最近ではネットオークションを新たな仕入れルートとして活用するバイヤーが増えており、ネットオークションが時計の良い仕入れ先としてますます成長している状況です。仕入れ先を可能な限り多く持ちたいバイヤーにとって、ネットオークションの普及は好機であるといえるでしょう。

では、ネットオークションでは、実際にどのような時計がどのような価格帯で取引されているのでしょうか。取引の一例を見てみると、日本の大手ネットオークション「Star Buyers Auction」では、2020年11月に「パテックフィリップカラトラバ 570 PT950」が、1,000,000円からスタートし、15,030,000円で落札されたという取引事例があります。高価格帯の時計が数多く出品され、落札されているという状況です。

実は、日本でもリアルオークションが主流だったコロナ禍以前においては、このような高価格帯の時計がネットオークションに出品されることは稀でした。しかし、リアルでの取引が難しくなった状況を受け、2020年以降ネットオークションのサービスが充実したことにより、現在では多くの出品と参加業者が集まり、仕入れの場として盛り上がっているのです。

卸売・ネットオークションで定番人気の高級時計は？

バイヤーから人気を集める高級時計ブランドやモデルは、卸売・ネットオークション間の差はあまりありません。相場高騰が続く商品は、顧客に高い価格で売れるため、多くのバイヤーが仕入れを狙っています。卸売・ネットオークション両者の強みを活用することによって、品薄が続く商品の仕入れ機会を増やし、これまで以上に価値ある仕入れを実現することができるでしょう。

Star Buyers Auctionによると、数ある高級時計ブランドの中でも人気が突出しているのは、やはりロレックス。恒常的に人気を集める品として、以下の2つのモデルが挙げられます。どちらも発売時から人気があり、市場では品薄が続く商品です。

Star Buyers Auctionは独自の仕入れ体制を持っているため、業界内で比較しても、どちらのモデルも取り扱い点数が多く、海外からも多数のバイヤーが入札を行なっています。

ロレックスデイトナ　116500LN　白文字盤　

2016年発売。ロレックスデイトナは、ロレックスのスポーツモデルのなかでも最高峰のシリーズ。特にSS（ステンレススチール）モデルは、価格帯が他ブランドに比べて手を出しやすい点が魅力の一つです。前モデルとの大きな変化は、ベゼルがセラミック化されたこと。黒いベゼルとの対比が映えるため、白文字盤の方が高い人気を集めています。価格は常に変動しますが、Star Buyers Auctionの場合、新品は300万円前後で取引されています。