世界中のバイヤーが集まる、時計&ジュエリー展示会
仕入れルートの新規開拓や、一般市場に出回っていない商品の買い付け、そして取引先との交流など、バイヤーにとって欠かせない場である展示会。大きな展示会は数日間にわたり、数万人の集客規模で開催されるものもあります。
2020年に起きたコロナ禍以降、多くの展示会において中止や延期が迫られました。2021年5月現在、まだ開催を見合わせている展示会が大半ですが、開催都市によっては、状況を見つつ再開する展示会も出ています。オンラインでの取引も活発なものの、リユース商品はその特性上、実際に目で確認したいというニーズも高く、展示会を求める声は変わらず多いと言えるでしょう。
この記事では、世界各国で開催されている多くの展示会のうち、中古の高級ブランド時計やジュエリーといった商品が集まる、人気の高い展示会の見どころや開催予定をご紹介します。
（掲載情報は2021年５月26日現在のものです）
（1）IWJG（International Watch & Jewelry Guild）：アメリカ国内の都市を巡回して開催される、アメリカ最大級の時計&ジュエリー展示会
ニューヨーク、ロサンゼルス、ラスベガス、マイアミ、ダラスなどアメリカ全土の都市を廻り、年に10〜12回ほどの頻度で開催されてきたIWJG。ロレックスやオーデマ・ピゲ、パテック・フィリップなど、中古の高級ブランド時計を中心に取引が行われています。展示会に参加できるのはIWJG会員のみで、72カ国、7,800人の会員が所属しています。IWJGはアメリカ国内からの参加者が主であるものの、高級時計人気を受け高価格で取引されやすいため、日系企業も数多く参加しています。
2019年末からの新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、IWJGの展示会は中止や延期を余儀なくされ、開催にはオンライン取引などリアル展示会以外の方法がとられていました。しかし2021年5月現在では、オーランド 、マイアミなど開催が可能な都市から、徐々にリアルでの展示会が再開されつつあります。
2021年5 月24・25日のIWJGマイアミ開催以降の展示会スケジュールは、まだ発表されていませんが、順次公式サイトやFacebookで告知されるので、チェックすると良いでしょう。
（2）HKWGS（Hong Kong Watch Guild Show）：香港で年間を通して定期的に開催される、大規模時計展示会
HKWGSは、香港で年間10〜12回開催されている時計の展示会です。IWJGと同様、中古の高級ブランド時計を中心に取引されています。香港、中国をはじめ、アメリカ、イタリア、シンガポールなど海外からの参加者も多い展示会であるのが特徴です。貿易の自由化が推進され、関税・消費税などもない香港という地域の制度がその理由であり、展示会の活気を後押ししていると言えるでしょう。
2021年5月現在、直近では2021年5月25日に開催されました。以降の展示会スケジュールは、まだ発表されていませんが、順次公式サイトやFacebookで告知されるので、チェックすると良いでしょう。
（3）WTA（Watch Trader Association） : ドイツ・ミュンヘンで開催される時計展示会
ヨーロッパのバイヤーを中心に参加者を集める時計の展示会WTA。ドイツのミュンヘンで定期的に開催されており、展示会の参加は会員のみ可能。世界中に3,600名以上の会員を擁しています。
取り扱われる商品は、やはり中古の高級ブランド時計が中心ですが、ヨーロッパは他地域に比べてアンティークの人気が高いため、他の展示会よりもアンティーク時計が並びやすい傾向です。
コロナ禍の影響で展示会の開催は中断しており、2021年5月1・2日の開催もキャンセルされました。
以降、2021年のスケジュールは以下のように発表されていますが、急なキャンセルとなる可能性もあります。公式サイトで詳細が告知されるので、事前に確認しましょう。
- 2021年6月12日・13日
- 2021年7月24日・25日
- 2021年9月4日・5日
- 2021年10月9日・10日
- 2021年11月6日・7日
- 2021年12月11日・12日
（4）WWT（World Wide Traders）：全米各地で開催される展示会。オンライン取引も充実
WWT（World Wide Traders）は、中古の高級ブランド時計やヴィンテージ時計のほか、高級ジュエリー、コレクターズアイテムなどが集まる展示会です。マイアミ、ラスベガス、ロサンゼルス、ニューヨークなどの都市を巡って開催されています。
展示会への参加は会員のみ可能となっています。通常会員（WWT Member）とプレミアム会員 (WWT Premium) の2つのタイプがあり、プレミアム会員は一般入場よりも早い時間に展示会に入場できるなどの特典があります。またオンライン取引にも力を入れており、会員になれば取引プラットフォームを利用することも可能です。
コロナ禍以降は展示会の開催が中止されており、2021年5月現在今後の予定は告知されていません。公式サイトをチェックして、新しい情報の発表を待ちましょう。
（5）Jewellery & Gem WORLD Hong Kong：香港で行われる、世界最大のジュエリー展示会
Jewelry & Gem WORLD Hong Kongは、世界最大のジュエリー展示会です。中古ジュエリー商品の取引のみならず、例えばジュエリーのデザイン会社や工場、ジュエリーに関連するIT業者、撮影機材関連の企業など、製造、卸売、小売、輸出入ほかジュエリー業界に関わるあらゆるジャンルの業者が集います。会期も数日間と長く、3,600以上の出展者が集まる人気の展示会です。18歳以上のビジネス関係者であれば、事前に登録することで、ビジターとして展示会に参加することができます。
2021年は２会場の開催となり、Asia World-Expo会場が9月17日〜21日、Hong Kong Convention & Exhibition Centre会場が9月19日〜23日の開催予定となっています。またオンラインのバーチャルイベントも9月3日〜30日の会期で予定されています。
展示会のビジター登録は、2021年5月現在まだ開始されていませんが、メールアドレスを登録しておくと受付開始のお知らせが届くので、公式サイトから手続きをしておくと良いでしょう。
（6）HKTDC （Hong Kong International Jewellery Show）：香港で定期的に開催される、世界最大級のジュエリー展示会
ジュエリーの取引が盛んな香港において、定期的に開催される展示会です。ファインジュエリーをはじめ、アンティーク 、販売ツールやパッケージ素材など、ジュエリーに関するあらゆるカテゴリーが展示されます。
2021年度は3月に予定されていた展示会開催が延期となり、日程の再調整が行われ、2021年5月現在、7月25〜29日の会期での開催が予定されています。公式サイトからビジターの事前登録が可能です。
（7）SIJE（Singapore International Jewelry Expo）：シンガポールで開催される、ジュエリー&時計、アート展示会
シンガポールで開催されるジュエリー展示会SIJE。シンガポール国内のほか、香港、インド、日本などのアジア圏を中心に、200を超える出展者が集まります。宝石、ジュエリー 、アクセサリーのほか、時計や家具などの出展もあります。
2020年はコロナ禍で中止となりましたが、2021年は初のリアルとオンラインのハイブリッド版として開催される予定です（2021年5月現在）。10月7日〜10日の期間、マリーナベイサンズ シンガポールでのリアル展示会のほか、オンラインのバーチャル展示会の開催が告知されています。
展示会とネットオークションを活用し、より効率的な仕入れを
以上、中古の高級ブランド時計やジュエリー商品が集まる、人気の高い世界の展示会を7つご紹介しました。
コロナ禍の影響で、開催地域が限られたり急なキャンセルや延期が発生したりと、まだ状況が不安定ではありますが、参加者のニーズを受け少しずつ再開に向けて動いている展示会が多いようです。バイヤーにとって、展示会はパートナーとの結びつきを強め、また新たなパートナーと出会う重要な機会。渡航や移動が制限されず、さまざまな展示会に訪問できる日常に早く戻るといいですね。
展示会参加の予定が立てにくい状況においては、オンラインの仕入れ先を広げておくことも一つの手です。オンライン展示会はもちろん、現在は、ネットオークションを仕入れ先として活用するバイヤーが世界的に増えています。移動の時間を要さず、幅広いラインナップのアイテムを仕入れることができるので、効率的な仕入れが可能です。
世界のバイヤーから注目を集める日本のネットオークションのなかでも、豊富な商品数とその質の高さで人気を集めるStar Buyers Auctionでは、上記の展示会に並ぶようなアイテムはもちろん、幅広いラインナップをチェックし、入札することができます。利用登録はこちらから、オンラインのみで完了することが可能です。
展示会と合わせて、ぜひ活用してみてください。
