中古の高級時計、ジュエリー、バッグなどの仕入れ先として、世界のバイヤーから注目を集めている日本のB2Bネットオークション。どのような品が、どのくらいの価格帯で落札されているのでしょうか。
日本のB2Bネットオークション大手、Star Buyers Auctionの担当者に、オークションで人気の商品について伺いました。
日本のB2Bネットオークションで狙い目の商品は
日本のネットオークションは質の高い商品が豊富に出品されるため、世界中のバイヤーが商品の仕入れに活用し始めています(詳しくはこちら)。時計、バッグ、ブランドジュエリー、アパレルなどのカテゴリーを取り扱うStar Buyers Auctionでは、以下に代表される商品に人気が集まっています。
日本のB2Bネットオークションで人気を集める時計は?
まずは時計。揺るぎない価値を持つ高級時計として、やはりロレックスはB2Bネットオークションでも不動の人気です。
こちらの記事でご紹介した「ロレックス デイトナ 116500LN 白文字盤」「ロレックス デイトナ 116506 アイスブルー文字盤」などに代表される『コスモグラフ デイトナ』のほか、『GMTマスターⅡ』も、オークションでバイヤーからの入札を集めるコレクションです。
ロレックス GMTマスターⅡ 126710BLRO
Star Buyers Auctionの直近事例では、2021年3月に203万円で落札された、「ロレックス GMTマスターⅡ 126710BLRO」。
1955年に発表された『GMTマスター』は、異なる2つのタイムゾーンの時刻を表示できる機能を備えた、ロレックス唯一のパイロットウオッチとして誕生しました。
「126710BLRO」は2018年のバーゼルワールドでデビューしたモデルです。2007年に登場した「116710LN」以降、ステンレスモデルでは姿を消していた赤青ベゼルのモデル(通称ペプシ)が新作として登場し、大きな話題となりました。
かつて『GMTマスター』の象徴だったペプシベゼルが復活したこと、またベルトが5連リンクで構成されるジュビリーブレスレットに変わったことにより、発売当初から人気となり、現在もその勢いは落ちることなく続いています。
オーデマピゲ ロイヤルオーク 15202ST
ロレックス以外では、「オーデマピゲ ロイヤルオーク 15202ST」も人気を博しています。Star Buyers Auctionの直近事例では、2021年2月に540万円で落札された例があります。
1972年、鬼才ジェラルド・ジェンタ氏によってデザインされた『ロイヤルオーク』ファーストモデル「Ref.5402ST(※)」は、発表当時のトレンドでは高級時計で用いられることが少なかったステンレス素材を使用し、業界を驚かせました。
※ファーストモデル「Ref.5402ST」は、厳密にはセカンドロットの”Aシリーズ”にあたります。製造番号にアルファベットがないファーストロットは、1,000本製造されました。
当時は、先鋭的過ぎたのか話題性はあったもののあまり売れず、一時生産中止にまで至りました。しかし徐々に人気は高まり、1990年には後継機である「Ref.1500」で造形に手が加えられ、さらに1992年、「Ref.14802ST」で、時計ケースの裏から中のムーブメントを鑑賞できるトランスパレットバックにアップグレード。
今回、ネットオークション人気の品としてピックアップした「Ref.15202ST」はその外装を受け継いだものです。
資産価値の高さとそのデザイン性の高さ。この時計に影響を受け、デザインされた時計も多いことでしょう。近年のトレンドであるラグジュアリースポーツウォッチの先駆けであり、今の時計業界をけん引する存在となっています。
日本のB2Bネットオークションで人気を集めるバッグは?
次は、日本のB2Bネットオークションで人気のバッグをご紹介します。
シャネル マトラッセ キャビアスキン チェーンショルダーバッグ
ダイヤ柄のキルティング加工が施された、シャネルのアイコン的バッグとして知られる「マトラッセ」。海外セレブや芸能人をはじめ、広い世代から愛される名品です。
ココ・シャネルが1955年2月に発表し、「2.55」と名付けたチェーンショルダーバッグを、1983年にデザイナーに就任したカール・ラガーフェルドが再構築。クラスプ部分に象徴的なCCマークをあしらい、さらにチェーンにレザーを組み合わせ、シャネルの“顔”となるアイテムにアップデートしました。
エレガントであり、クラシックな空気をまとう「マトラッセ」は、以来変わらず多くの女性に支持されています。
写真の「キャビアスキン」の場合、Star Buyers Auctionでは60万円前後の価格で取引されることが多いアイテムです(2021年5月現在)。
エルメス バーキン
世界で最も入手困難なバッグとも呼ばれる、エルメスの「バーキン」。1984年、女優ジェーン・バーキンと当時のエルメス会長ジャン=ルイ・デュマが飛行機内で出会ったことにより生まれたというエピソードは、あまりにも有名です。
機能的なモデル「オータクロア」をベースに製作され、たっぷりとした容量、底は平らで安定感があり丈夫な作りとなっています。エレガントなのにカジュアルにも持てるバッグとして、多くの人が憧れるアイテムです。
バッグ自体の魅力はもちろんのこと、注目したいのはその価値。バーキンの価格は登場以来、一度も下がったことがなく上昇し続けており、「投資」と捉えて購入する方もいるほどの「手堅い」バッグです。
Star Buyers Auctionでは、2021年5月現在、180万円前後の価格で取引されることが多いアイテムです。
日本のB2Bネットオークションで人気を集めるブランドジュエリーは?
次に、日本のB2Bネットオークションで人気のブランドジュエリーをご紹介します。
こちらの記事で「ヴァンクリーフ&アーペル アルハンブラ コレクション」や「カルティエ ラブ コレクション」をご紹介しましたが、他にも以下のジュエリーは、B2Bネットオークションで常に人気を集めています。
カルティエ ジュスト アン クル
「釘」をモチーフにしたカルティエのジュスト アンクル。1971年、カルティエ ニューヨークで数々のジュエリーを手掛けたデザイナー、アルド・チプロにより生み出されました。
日常品である釘をジュエリーに落とし込んだ遊び心と、男女問わず身につけられるユニセックスなデザイン性により、ファッション業界やクリエイティブ業界を中心に人気を集めています。
誕生から45年以上がたった2018年には、現在でも人気のスリムデザインが展開されました。
2021年5月現在、Star Buyers Auctionではダイヤ付きのブレスレットが80万円前後中心に取引されています。
日本のB2Bネットオークションで人気を集めるアパレルは?
最後に、日本のB2Bネットオークションで人気のアパレルアイテムをご紹介します。
エルメス マルジェラ期 ヴァルーズ ノースリーブワンピース
数々の名作が生み出された、エルメスの「マルジェラ期」。1997~2003年、マルタン・マルジェラがエルメスのデザイナーに就任していたシーズンのコレクションをこう呼びます。
シンプルなデザインの中にマルジェラらしい斬新な趣向が垣間見えるコレクションは、発表当時も話題を集めましたが、後にさらに評価されるようになりました。そのため、マルジェラ期のアイテムは中古市場でも高値で取引されています。
この『ヴァルーズ』は、超名作の一つと言われ、深く大きく開いたネックが特徴です。女性が髪やメイクを乱さず脱ぎ着できるようにという、マルジェラのアイデアが光るシリーズです。ニットやシャツ、ジャケットなどが展開されています。
写真のノースリーブワンピースは、Star Buyers Auctionにおいて12万円で取引された事例があります(2020年2月)。
シャネル ココマーク 05C ウール テーラードジャケットP24952V12963
シャネルを代表するアイテムといえば、先述のバッグ「マトラッセ」のほか、ツイード素材を生かしたアパレルが挙げられます。
なかでもツイードのパイピングが特徴的な型番P24952V12963のジャケットは、映画「プラダを着た悪魔」でアン・ハサウェイが着用したことでも知られ、今でも人気のモデルです。
Star Buyers Auctionでは、34万円で取引された事例があります(2020年11月)。
人気商品が多数流通する、日本のB2Bネットオークションを活用し、より効率的な仕入れを
このような人気商品が流通するのは、リユース文化が根づき、中古市場の規模が大きい日本のオークションならでは。なかでも、独自の仕入れルートを持ち、毎回25,000点以上という豊富な出品数を誇るStar Buyers Auctionは、多数の海外バイヤーから支持されています。
アカウント開設は、
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